2015年活動報告

12月

ローラ/Lohra(ヘッセン州)のグループホーム訪問

日時:12月5日(土)10:00-12:00

11月の催しに引き続き、参加者5名で「折り紙工作」を行いました。

(詳細は会員専用ページのお知らせに記載しています)

 

11月

デュッセルドルフ 「お弁当を食べる会」

日時:2015年11月28日

食事のあと、気功の指導を受け、またピアノ伴奏による歌を楽しみました。

(詳細は会員専用ページのお知らせに記載しています)

 

ローラ/Lohra(ヘッセン州)のグループホーム訪問

日時:2015年11月5日

参加者6名で「日本の音楽」という催しに参加しました。

(詳細は会員専用ページのお知らせに記載しています

 

10月

助成金による活動

九月から、Lokale Allianzen für Menschen mit Demenz の一巻として重点都市地域(ベルリン,フランクフルト、デュッセルドルフ、ハイデルベルグ)で、活動が始まりました。ドイツでも高齢時の最大の問題は認知症であるという認識から助成されるこのプロジェクトの狙いは以下の通りです。

 

  1. ドイツでも既に高い評価を得、連邦健康省も注目している日本のキャラハンメイトによる認知症サポーター講習会を通し、ドイツに暮す日本人の間での認知症の理解を深め相互支援の下地を作り、ドイツでも日本語を話す認知症の方が暮し易い環境を、各地で作っていくことをめざします。

  2. 認知症についてドイツでの理解が更に深まり、ドイツでの認知症対策がより進むように、会として各公共機関,法人や施設に積極的に働きかけます。

     

    この意味で、既に市保険局担当者訪問などの活動を始めています。詳しくは下の活動報告をご覧下さい。

 

9月

9月より、助成金による活動開始

先にドイツ連邦 の "Lokale Allianzen für Menschen mit Demenz"の枠の助成金受給決定のご報告をしましたが、この9月から2年間、4つの都市(ベルリン,フランクフルト、デュッセルドルフ、ハイデルベルグ)で、重点活動が始まります。主に認知症に関しての、様々な広報活動と、キャラバンメイトの活動を支援して参ります。上記の地区以外でも、皆さんからの要望に応じて、広報活動、キャラバンメイトの活動を活性化する為に、会としてできるだけ支援をしてまいります。メイトの資格をお持ちの方、またサポーターの養成を受けたい方・グループの皆様、DeJaKまでご連絡ください。計画、会場探し、広報、など、お手伝いできることがあると思いますので、ご意見をお寄せ下さい。

ベルリン フランクフルト ハイデルベルグ 7月2日、3日、4日

講演会『禅の立場での「生、病、老、死」について--中川老師との一問一答』および坐禅会 

昨年に続き老師による講演会と座禅会が、ライン・マイン友の会、ライン・ネッカーとの共催を含めて、各地で開かれました。これまでの講演のまとめ、また老師が受けたインタヴューの原稿などをいただきましたので、ホームページの会員のサイトからご覧下さい。

 

ハイデルベルグ 8月2日

直接会の活動ではありませんが、ハイデルベルクの Heiliggeistkirche で 、戦後・原爆投下70周年を記念して Fernsehgottesdienst が行なわれ、広島から遥か離れたハイデルベルグで、原子爆弾投下について真剣に考える人々の映像が放送されました。その中でライン・マイン友の会の会員であり、DeJaK の理事でもある西野・フリーデヴァルド 文子さんの朗読もありました。以下でご覧になれ、DVDも注文できるとのことです。

http://webapp.zdf.de/mediathek/page/beitrag?aID=2459016&cID=348

 

デュッセルドルフ

1)2015年6月30日

演題:「口の大切さ~介護予防の観点から口腔機能向上の必要性について」

演者:宮坂厚弘氏(歯科医師、医療法人清慈会理事長)、齋藤美紀氏(同歯科衛生士)

記録 ライン・マイン友の会会員、戸高チカ子さん

 

デュッセルドルフでの当会の記録より、時間が長くて省略が少なかったフランクフルト(日本文化普及センター)での講演の方が中身が濃いので、ライン・マイン友の会の許可をいただいて戸高チカ子さんの記録を転載させていただきました。

 

なおデユッセルドルフでは時間の関係で実技指導が足りなかったこともありますので、各地で当会会員の口腔衛生士橋詰さんによる、追加の実技指導を予定しています。開催希望がありましたらmail@dejak-tomonokai.de までご連絡ください。

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 世界のどの国よりもトップをいく日本の高齢化の状況は、健康寿命以後の要介護期が長く、75歳を超えると急激に要介護度が上昇する。国を挙げて「介護状態 になる前の予防」に取り組んでいる。

 まだ健康で自立して生活している状態から徐々に虚弱になり、ついに身体機能の障害から介護を必要とする状態に至るまでの間にどういう高齢期の状態が存在するか。徐々にではあるが

 

①体重が減少し痩せる(筋肉・骨量の減少)

②歩く スピードが遅くなる

③疲れやすい(易疲労性)

④手の力が弱い(握力低下)

⑤物忘れが多い(記憶力の低下)

⑥外出などが億劫になる(社会活動レベルの低下)

 

などの状況がある。膝、足首、股関節、肩関節などの運動器の障害および加 齢による運動器機能不全から要介護の状態になる運動器症候群を、Locomotive Syndromeという。日本では「ロコモ」と称されている。

(筆者註:一方、内臓脂 肪症候群は「メタボ」と呼ばれる。)ロコモによる廃用状態と栄養・エネルギー 摂取の不足・不良(低栄養)により、筋肉の減少がはげしく進んだ虚弱状態を日本では英語のfrailty、frailから「フレイル」と称している。フレイルの身体状況は、医学的にはサルコペニア(筋肉減少症、sarcopenia)の状態にある。これ ら、サルコ・ロコモ期には口腔周辺のサルコペニアも進行する。つまり、口腔機 能を維持する舌筋・口輪筋・咀嚼筋などの筋力低下も同時に進行している。身体能力(physical)の低下、脳機能(mental)の低下、社会性(social)の低下が 共存する(東大、高齢社会総合研究機構、飯島ら)。日本では、元気な高齢者が 多く、地域包括ケア研究会、同支援センターなどの共助だけでなく、高齢者のボランテイアや生きがい就労など高齢者による互助も進んでいる。

 ここで、宮坂氏は、平成元年生まれの錦織圭選手の写真をスライドに登場させた(一同、大喜び)。80歳で20本の歯を残そうという歯科健康キャンペーン 「8020運動」は平成元年に始まった。今や80歳の40%以上が20本以上の歯を有している。虫歯予防教育も実って虫歯児童は著しく減少、歯科医の仕事が無くなっ た(笑)。日本歯科医師会の大久保会長は、「生き生き高齢化社会は口腔機能の 維持・管理が重要、口腔医療は生きる力を支える」と歯科医療のあらたな展開を示された。

 口の健康は、器質を歯が担い、機能を舌が担う。舌の動きが悪いと飲み込みができない(嚥下不能)。口腔清掃(うがい、歯磨き、舌・粘膜清掃)は、500種 以上存在する口腔内細菌の集落がつくるプラーク(バイオフィルム)の形成を阻止するのが目的である。また口腔内を正常な状態に保つことがウイルス(インフルエンザ、ヒトパピローマウイルスなど)の粘膜からの侵入を防ぐ(米山らの研 究)。口腔機能の維持には、リラクセイション(唾液分泌を促す)、口周囲筋の 筋力保持、咳嗽・嚥下機能の保持、発音・構音(滑舌、活舌)の保持が重要である。舌筋は嚥下だけでなく滑舌に重要である。また、肺炎死亡の96.8%が65歳以 上の高齢者という現実がある。免疫力低下(易感染性)によるだけでなく、咳嗽・嚥下機能の低下による誤嚥性肺炎が容易に肺炎死につながる。食物だけでなく、口腔内分泌物、胃液も誤嚥される。また、高齢者の窒息事故は、交通事故死 (年6,000人)よりも多く、年10,000人に上る。

 歯周病は口腔内細菌が関与する生活習慣病であり、糖尿病や心筋梗塞など全身疾患との関連が最近の研究で明らかになっている。プラークは粘り気があり、唾 液と反応して歯石化する。歯槽骨を溶かして、歯を失うに至る。舌についたプ ラーク(舌苔)や入れ歯のプラークも感染と口臭の原因となる。1日1回除去する のがよい。唾液を出すことが口腔乾燥を防ぎ、滑舌を良くする 。唾液を出す技は、鼻から吸って口からゆっくり吐く深呼吸、美味しくたのしく食事する、会話し、笑う、歌うなど。

 滑舌訓練の一つとして、スカイプで東京のNHKアナウンサー、斉藤氏と電話でつながった(日本時間はすでに深夜である)。言葉を明瞭に発音する発音・構音 の訓練を約20分行う。全員合格。

(*スカイプによる訓練はフランクフルトでの講演のみ)

 最後に、歯科衛生士の齋藤氏により、正しい歯磨き、唾液腺のマッサージの要領の説明があった。歯ブラシは小さめ、柔らかめの歯ブラシで毛先が広がらな い程度の軽い力(鉛筆を持つ要領だとちょうど良い加減になる)で、歯茎に45度の角度で当てて、横に小刻みにやさしく動かす。歯間は縦に動かす。臼歯も忘れ ずに。ほかに歯間ブラシやフロスを使う。唾液腺の位置は、耳下腺が耳たぶの前あたりの頬骨のくぼみに、顎下腺は左右の顎骨の首側に、舌下腺は下顎直下にある。

 

 口は健康づくりの入り口、口腔内に関心をもつこと、加えて「たっぷり歩き、 チョコチョコ筋トレ」が高齢期の健康維持の秘訣だろうということを学びました。大変有意義な講演会でした。Also, sich freuen, sich bewegen, gut essen, und das Leben genießen!          

(喜びを見出し、身体を動かし、 よく食べ、生活と人生を楽しもう!)        

 

2) 2015年7月10日 

Bunter Nachmittag

 - im Rahmen der Aktionswochen Älterwerden in Frankfurt 4. bis 12. Juli 2015 -

会場    Garten des Rathaus für Senioren, Hansaallee 150

 

ラインネッカー友の会の皆さん、日独盆踊り会の皆さん、介護施設ボランティアグループ„むすび" の皆さんと一緒にブースを出しネットワーク作りのため活動をしてきました。準備に時間がかかりましたが、札谷さん アングレスさんをはじめとする皆さんの活動でドイツ語の資料がいくつか出来たので、もしかしたら他の地域の皆さんの活動にお役立ていただけることもあるかと思います。(三つ折りパンフレット、簡単なキャラバンメイトの説明、会の主な活動についての説明など)

当日はお天気にも恵まれ延べ20人以上で活動しましたので楽しい一日となりました。盆踊り会の皆さんは舞台出演もありました。ドイツの組織に私達の活動を知ってもらうきっかけになると思います。いくつかのコンタクトデータを元にこれからも交流していくよう努力します。

(清水・クレーマー記)


5月

5月4日、5日 ベルリン日独シンポジウム「高齢社会における予防」

ベルリン日独センターにて、 「高齢社会における予防」というテーマで日独シンポジウムがありました。日独の厚生労働省,健康省の大臣(写真参照),事務官等が参加する講演会でしたが、渡辺とシュペネマンが参加し、日独の健康政策の現状についての報告を聞くことができました。その際DeJaK-友の会も発足当時から力を入れている「キャラバンメイト」のシステムは、日本の高齢化社会において効果的な情報の伝達システム、予防対策の担い手として重要な役割を果たしていることが今回の会でも高く評価され、日独の協力が約束されました。DeJaKでは秋から重点的にキャラバンメイトの活動を進める計画で、日本語話者だけでなくドイツの社会に広く伝えていけるようにと、計画中です。

その一環としてキャラバンメイト本部の許可を得て、フィッシャー平松さんを中心にまずDVDの翻訳など予定しています。こういう作業をお手伝いしてくださる方、渡辺までご連絡ください。

 

4月

4月8日 デュッセルドルフ 春のピアノコンサート

お弁当を食べながら、日本語をブラッシュアップする為のお話会を、開きました。

4月11日 フランクフルト 「ドイツで送る老後」説明会

「ドイツで送る老後」説明会には42名の参加があり、領事館から小島領事も参加くださいました。短時間で詰め込み式の説明会でしたが、皆様熱心に聞いていただけ、会場で新たに10人の方が会員になって下さいました。現地で会場準備,連絡、またおいしいお菓子を準備して下さった清水さん、札谷さん、西野さん始め会員の皆様、ご苦労様でした。


小島領事よりご挨拶をいただきました。

4月12日 カールスルーエ茶話会

渡辺代表を囲んで茶話会を開きました。引き続き 冊子『ドイツで送る老後』について渡辺代表が簡単に説明。少人数でしたが、冊子についての説明は、かなり強烈な内容で、改めて情報の大切さを感じました。会員が1名増えました。

4月13日シュトュットガルト

「まほろば」の会員を中心に大使館委託調査をまとめた「ドイツで送る老後」の説明会と高齢者住宅の現状についての説明会を開きました。短時間に冊子の骨子を説明しましたが、介護ホームの費用については、その高さに皆さん驚いていらっしゃいました。また介護費用を本人が払えなくなった場合の家族(特に子供)の負担についてはご存じない方もいたようでため息が聞こえました。その後の懇親会でもいろいろな事例が話に上りました。

4月14日より デュッセルドルフ Demenznet ボランティア養成講座

デュッセルドルフ Demenznetのボランティア養成講座(4月14日から8回)が始まり、渡辺が参

加しています。

 

 

 

4月19日デュッセルドルフ 介護ホームボランティア

 

会員で美容師の山下みえ子さんの介護ホーム訪問 日本人、ドイツ人、中国人と、ホームにお住まいの方々が待っていて下さいました。行くたびに皆さんの笑顔が楽しみです。なお会では同行して下さるボランティアの方を募集しています。

 

 

 

4月21日 2012年のサポーター養成講座の開催時から協力していただいてきたデュッセルドルフ市のデメンツサーヴィスとは今年始め、連邦政府による外国人対象の助成金申請の際のパートナーとして協力していただけることが決まっていますが、今後さらに具体的な活動を共同で行うことで合意。秋からの活動を検討しています。

 

3月

 3月14日デュッセルドルフ「回想法」 勉強会


総会の前にひらかれた家族とボランティアのための「回想法」勉強会では、臨床心理のカウンセラーとして活躍していらっしゃる嶋崎恵子氏にご指導いただき、認知症の方に対して、どのように接するか、具体的に二つの方法を説明していただき、実際に試してみることができました。これまでテレビでみたことのあった対対応法でも、はっきりしなかった理論の裏にある病気の観察・分析の内容も理解することができました。また自分でも実際に応用してみることで理解度も対応能力もグンと上がったのではないかと思います。勉強会の内容に付いては詳しく次回報告させていただきます。

3月3日ベルリン 康と介護についての行動年

首相官邸でドイツに暮す外国人(ドイツ語では移民暦を持つ人と呼んでいますが)の健康と介護についての行動年の開始宣言があり、さまざまな国のグループ代表が招待されました。DeJaK-友の会はこれまで政府の開く会議や公聴会に参加して来たこともあり、招待を受け、代表の渡辺・レグナーが参加しました。次回のニュースダイジェストのコラムでも触れますが、多数を占めるトルコ人グループなどと日本人とは、必要なものも、また提供される介護等もかなり違うことがはっきりしてため、今後ドイツ政府が単に外国人としてひとまとめにして対策を考えるのではなく、ここのグループの要求と必要な対応を考慮してもらうための運動の必要性を痛感しました。次回のコラムと,その後のお知らせでお送りする報告書をご覧下さい。

3月20日 報道

ニュースダイジェスト(3月20日発行)のコラム「ドイツで迎える老後のお話」は高齢者用住宅についてです。ぜひご一読ください。バックナンバーは

 http://www.newsdigest.de/newsde/column/after-retirement/backnumber.htmlでどうぞ。

1月

1月15日、州別冊子「ベルリンで送る老後」の説明会, 高齢者用WGに関しての勉強会

2015年の高齢者に関する情報収集活動はベルリンから始まった、ということができるほど、1月15日、州別冊子「ベルリンで送る老後」の説明会、そして引き続き開かれた高齢者用WGに関しての勉強会は,参加者の高い関心を肌に感じる集まりとなりました。勉強会の内容については(会員の頁の)添付2のメモをご覧下さい。ベルリンでは既に高齢者のためのWGをという動きが生まれているとのことです。


海外長期在住者の法律問題~遺言・相続・その他~」

1月17日の新城友哉氏によるセミナー:「海外長期在住者の法律問題~遺言・相続・その他~」では,法改正により、ドイツに住む私達にも影響がある点等、ご説明をいただきました。内容に着いては後日メモをお送りします。


1月28日、自分でできる健康チェック 

高木加苗氏(看護師)の講座 自分でできる健康チェック のゼミではドイツに住んでいると、ついチェックがおろそかになりがちな塩分の摂取について、具体的な例としての試食を含んだ、内容豊かなお話を伺う事ができました。特にハム等の塩分を減らす為に水ではなくお湯に浸す事、香辛料や(おみそ汁に加える)ヨーグルト、香りのあるオイル類で塩分特有の害をさけた味付けができることなど、実際に役立つヒントを数々いただけました。添付のpptを見て適正体重等計算してみて下さい(会員の頁の添付3)


1月25日 高齢者用集合住宅について 説明会とプロジェクトグループのカフェ訪問

プロジェクトに興味のある会員11名が参加。近い将来ドイツ人と日本人とがバリアフリーの集合住宅に住み、共に地域に根ざしたお隣さんづきあいを、というプロジェクトの説明と、今後の可能性について情報を集めました。

入居を希望する人には引き続き連絡があります。入居までにはまだ2年はかかりますが、入居時には募集はなく、現在からおつきあいを始めて入居、という形になります。収入が多くない方には助成により料金が下がります。プロジェクトに興味のある方は渡辺までご連絡ください。