2016年

9月

01日

9月19日から25日まで、認知症週間

ドイツ政府と連邦家庭・高齢者・女性・青少年省との連携で始まった、

 "Lokale Allianzen für Menschen mit Demenz"という、認知症の人とその家族を支援するプログラムがあります。ドイツ各地で認知症に関する事業やイベントが重点的に行われ、認知症と共に生きる地域づくりが進められています。

 

その一環で、2015年から“Woche der Demenz“(認知症週間)が開催されています。今年は919日から25日までで、その前後を含んだ期間に、DeJaKでも様々なイベントを予定しています。

 

認知症サポーター養成講座を始めとして、家庭でのリハビリや介護についての講習会など、ドイツの各地で開催予定です。

詳しい内容などは、ぜひホームページでご覧ください。多くの方のご参加をお待ちしています。

 

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2016年

8月

03日

テクノロジーの良いところ

物が見えにくい。

指先が思うように動かせない。

身体を動かすのが大変。

いろいろなことが覚えきれない。

 

そして、世の中の動きについていけないなあ、

なんてことも多くなってきたら。

 

そういう時こそ、テクノロジーを利用すべきです。

工夫に満ちた便利な製品が、ドイツにももちろんあります。

 

小さな文字が見にくければ、携帯用のルーペがあります。

パソコン画面の文字を大きくするスタンド型ルーペもあります。

 

フォークやスプーンが使いにくければ、

持ち手を太くするための補助具があります。

 

部屋の掃除が負担であれば、お掃除ロボットが。

 

リモコンの機能が多すぎてよくわからなければ、

最低限の機能だけを搭載したリモコンが。

 

使わない機能がたくさん!
使わない機能がたくさん!

 

他にも、ボタンやディスプレイが大きいSenioren Smartphoneや、

音声で情報を知らせてくれる時計、体重計、温度計、

安全装置が働いて自動でスイッチの切れるアイロンなどなど。

 

不便だ、困った、と感じることがあったら、

すぐに福祉用品の店や電化製品の店で相談してはいかがでしょう。

“Design für Alle“の視点で作られた、さまざまな製品が見つかるはずです。

 

 

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2016年

7月

11日

老いるショック

20年前に日本で流行った「老人力」という言葉。

視力が衰えてきたり、以前は簡単にできたことができなくなったり、

そういうマイナス要素を、あえて「『老人力』がついてきた」と表現し、

前向きに捉えて行こうという考え方。

 

その発想はとても新鮮でしたし、

老化現象に向き合った時にちょっと笑える、というのは、

例え一時の気休めにすぎなくても、いい気晴らしになるなんじゃないか、

そんな気がしていました。

 

一方、「マイブーム」や「ゆるキャラ」の造語で知られる、

イラストレーターのみうらじゅん氏(58歳)は、

数年前から「老いるショック」という言葉を使っています。

自分の老いに気づいたときにがっかりするのではなく、 

「老いるショック!」だと思うことで、シリアスになりすぎずに済む、

こちらも「老人力」同様、「笑って老いを受け止めよう」というポジティブな発想から生まれた言葉のように思います。

 

笑いの効用というものは確かに存在します。

大笑いしたあとのすっきりした気持ち、何か元気を取り戻したような感じ。 

日本の製薬会社のサイトには笑いの効用について多くの情報が載っていますし、

大阪府では「笑いと健康」を啓発する冊子を発行しています。

こちらのリンクから、PDFで見ることができます。 

→『大阪発 笑いのススメ』大阪府

 

DeJaK-友の会では、各地で懇親会などを開催しています。

老後を考えるための情報交換だけでなく、大いに話して大いに笑う、

そんな機会でもあります。

「老いるショック」体験談で盛り上がりましょう。

 

以前より根気がなくなって、解くスピードも遅くなってきたような。老いるショック!
以前より根気がなくなって、解くスピードも遅くなってきたような。老いるショック!
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2016年

7月

02日

へのへのもへじ、どう描きますか

へのへのもへじ、という言葉を聞けば、

「へ」が眉を、「の」が目を表した「人の顔」が浮かぶ。

これは、そもそも「へのへのもへじ」とは何かを知っているからですよね。

 

棒が一本あったとさ。

こんな出だしで始まる絵描き歌も、最終的に「かわいいコックさん」になる、

そう習ったことがあるから書けるのです。

 

知らなければ、「へのへのもへじ」を書いてみてと言っても、

単にひらがなを羅列してしまう人がいるかもしれません。

棒が一本、といった時点で、その棒を縦に書いてしまうこともあるでしょう。

 

文化というのは、共通の認識で成り立っています。

説明がなくても「そうするものだ」というお互いの了解があり、

そのことで、一種の安心感ももたらされます。

 

異国に暮らすということは、

周りに「へのへのもへじ」が描けない人が大勢いるということです。

(もちろん、「へのへのもへじ」が描けなくても大きな問題は生じません。

ひとつの例として、です)

 

逆に、ドイツの絵描き歌(Malspiel)を知らなければ、

Punkt, Punkt, Komma, Strich点、点、コンマ、線)と聞いて、

ドイツ人が思い描くものを正しく表すことは難しいでしょう。

 

適応能力には個人差があり、また、年齢による変化もあります。

以前は平気だったことが億劫になったり、負担になってきたりします。

そういうときに、「へのへのもへじ」で人の顔が描ける人同士なら、

面倒な前置きは省いて、痒いところに手が届く配慮ができるような気がします。

 

異文化の中に身を置いて、老後について想像したとき、

文字絵や絵描き歌のことが、ふと頭に浮かびました。

たかが「へのへのもへじ」ですが、どう描くかというのは、

結構深い問題、かもしれません。

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2016年

6月

19日

ドイツで認知症サポーターになる

日本の薬局の入口で、こんなステッカーを見つけました。

「当店には認知症サポーターがいます。お気軽にご相談ください」

 

この店では、認知症サポーター養成講座を受け、認知症に関する知識を身につけた薬剤師さんが相談に乗ってくれる、という案内です。

 

厚生労働省の資料によれば、2012年の時点で、日本における認知症患者数は、

462万人という調査結果が出ています。

そして、この数は毎年増え、2025年には約700万人になるとも言われています。

 

日本では認知症の人が認知症と共によりよく生きていくことができるよう、

環境整備が進められています。

 

その指針のひとつに、認知症への理解を深めるための「認知症サポーター」養成があります。

認知症とはどんな病気か、認知症の人にどう接すればいいのかなどを学び、

自分にできる範囲で認知症の人やその家族を支援するサポーターになろう、という活動です。そして、認知症になっても安心して暮らせる地域づくりを目指すというものです。

 

認知症サポーター養成講座は、ドイツでも受けることができます。

認知症について知り、ドイツでの老後について考える機会にもなります。

養成講座開催の情報は、DeJaK友の会のホームページに随時掲載されています。

興味のある方は、ぜひ、最寄りの地域で開催される養成講座にご参加ください。

  

日本の認知症サポーターキャラバンについての情報は、こちらからどうぞ。

http://www.caravanmate.com/

 

 

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